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不動産会社の売主物件とは?手数料がかからない理由と注意点を解説

不動産売却査定

佐々木 直樹

筆者 佐々木 直樹

不動産キャリア18年

面白く・楽しく・美しくありたいと思っております(笑)

不動産の購入を検討していると、不動産会社売主物件という言葉や、仲介手数料がかからないという表現を目にすることがあります。
しかし、売主物件とはそもそもどのような仕組みで、一般的な仲介物件と何が違うのか、そして本当に手数料がかからないのかについては、分かりにくいと感じる方も多いはずです。
そこで本記事では、不動産会社が売主となる物件の基本から、取引態様の見方、仲介手数料の発生有無、さらにメリット・デメリットや注意点までを、初めての方でも理解しやすいように整理して解説します。
読み進めていただくことで、自分に合った物件選びの考え方や、無理のない資金計画の立て方が、具体的にイメージしやすくなるはずです。
まずは、不動産会社売主物件とは何かという基本から確認していきましょう。

不動産会社売主物件とは?仲介物件との違い

不動産会社売主物件とは、不動産会社自身が所有者として売買契約の当事者になる物件のことです。
不動産広告では「取引態様」という欄に「売主」と表示され、不動産会社が直接買主に販売する仕組みになっています。
一方で不動産会社が売主と買主の間に立ち、契約を取りまとめる形態が「媒介(仲介)」です。
この「売主」と「媒介(仲介)」の違いを理解することが、仲介手数料の有無を見極めるうえで大切です。

取引態様とは、不動産会社が売買にどのような立場で関わっているかを示す表示で、宅地建物取引業法に基づき広告や契約書に明記することが義務づけられています。
代表的な取引態様には「売主」「代理」「媒介(仲介)」があり、それぞれで不動産会社の責任範囲や報酬の取り方が異なります。
買主側から見ると、取引態様を確認することで、その物件に仲介手数料が発生するのかどうかを判断しやすくなります。
まずは広告の取引態様欄に何と書かれているかを確認する習慣を身につけることが重要です。

一般的に、取引態様が「売主」と表示されている不動産会社売主物件では、買主が不動産会社に支払う仲介手数料は発生しません。
これは、不動産会社が自らの物件を販売しており、売買契約の成立に対して第三者の仲介業務が行われていないためです。
一方、取引態様が「媒介(仲介)」の場合には、売主と買主の間を取り持つ業務に対する成功報酬として、所定の上限の範囲で仲介手数料を請求できる仕組みになっています。
この違いを理解しておくことで、「不動産会社売主物件なら仲介手数料がかからない」という仕組みを、より納得して検討できるようになります。

取引態様 不動産会社の立場 買主の仲介手数料
売主 物件所有者として販売 原則発生しない
媒介(仲介) 売主と買主の間を仲立ち 成功報酬として発生
代理 売主などの代理人として活動 契約内容により有無が決定

売主物件購入で仲介手数料がかからない具体的な理由

まず、仲介手数料は宅地建物取引業法に基づき上限が定められている成功報酬であり、売買契約が成立した場合にのみ支払う費用です。
一般的な居住用不動産の売買では、売買価格が400万円を超えると「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額が上限となります。
例えば売買価格が2,000万円の場合、「2,000万円×3%+6万円=66万円」に消費税を加えた金額が上限となり、買主はこの範囲内で仲介会社へ手数料を支払います。
このように、仲介手数料は売買価格に連動し、契約成立に対する対価として位置付けられている点が特徴です。

一方で、不動産会社が自ら売主となる売主物件では、買主との間に第三者の仲介会社が存在しないため、仲介手数料が発生しません。
不動産会社は所有する物件を直接販売することにより、物件価格そのものから利益を得る仕組みとなっています。
この場合、不動産会社は物件の仕入れ費用やリフォーム費用、広告宣伝費などをあらかじめ販売価格に織り込み、販売利益を確保します。
そのため、買主側から別途仲介手数料を受け取らずとも、物件価格に含まれる利益部分で事業として成り立つ構造になっています。

仲介手数料がかからない売主物件を選ぶと、買主が負担する初期費用を抑えられるという実務上のメリットがあります。
例えば売買価格が2,000万円の仲介物件では、先ほどの上限計算に基づく仲介手数料66万円に消費税が加わり、70万円前後の支出となる場合があります。
一方、同程度の価格帯の売主物件であれば、この仲介手数料分が不要となるため、その分を引越し費用や家具・家電の購入資金、リフォーム費用などに充てることができます。
このように、仲介手数料がかからないことは、購入時の資金計画において現金の持ち出しを軽減しやすい点で、大きな安心材料となります。

項目 仲介物件購入時 売主物件購入時
仲介手数料の有無 上限範囲で発生 原則として不要
不動産会社の報酬源 買主等からの手数料 物件価格に含まれる利益
初期費用への影響 数十万円規模の増加 現金負担を抑制

売主物件を選ぶメリット・デメリットと注意点

売主物件を選ぶ大きな利点として、まず仲介手数料が不要になる分、諸費用を抑えやすいことが挙げられます。
同じ価格帯の物件であれば、自己資金に余裕が生まれ、引っ越し費用や家具・家電の購入費に回しやすくなります。
また、売主である不動産会社と直接やり取りするため、設備のグレードアップや軽微な補修など、条件交渉の内容によっては柔軟な対応が期待できる場合があります。
さらに、分かりやすい取引態様の表示や費用内訳の説明を受けることで、資金計画を立てやすい点もメリットです。

一方で、売主物件には物件の選択肢が限られやすいという側面があります。
売主である不動産会社が自ら所有・販売している物件に絞られるため、希望するエリア、広さ、間取り、築年数など、細かな条件をすべて満たす物件が見つからない場合があります。
また、売主が不動産会社であることから、価格や条件の交渉を行う際は、周辺の相場や類似物件の条件を自ら把握したうえで慎重に判断する必要があります。
売主側の説明だけに頼らず、疑問点をその都度確認しながら、納得できる条件かどうかを見極める姿勢が大切です。

売主物件を検討する際は、契約条件や重要事項説明の内容を落ち着いて確認することが重要です。
とくに、代金の支払い時期、手付金の額、引き渡し時期、契約解除に関する条項、設備の瑕疵担保責任(契約不適合責任)の範囲や期間などは、書面できちんと確かめておく必要があります。
また、住宅ローンを利用する場合は、金融機関の事前審査の条件や、つなぎ融資の有無、団体信用生命保険の内容なども早めに確認しておくと安心です。
これらの点を事前に整理し、不明点を残さないようにしてから契約に進むことで、売主物件の利点を活かしつつ、安全な取引につなげることができます。

項目 確認すべき内容 注意したいポイント
費用面 仲介手数料の有無 諸費用総額の把握
契約条件 支払時期と解除条項 手付金額と没収条件
物件・ローン 重要事項説明の内容 住宅ローン利用条件

不動産会社売主物件を安全に選ぶチェックポイント

不動産会社売主物件を検討するときは、まず広告の表示内容から取引の形態を正しく把握することが大切です。
不動産広告には、取引態様として「売主」「媒介」「代理」などの表示が法律で義務付けられており、この表示によって仲介手数料の有無や相談先が分かります。
具体的には、物件概要欄の「取引態様」欄を確認し、「売主」と記載されているかどうかを丁寧に見ていく必要があります。
このように表示を確認する習慣をつけることで、売主物件かどうかを見分けやすくなります。

次に、安全に物件を選ぶためには、価格だけに注目せず、条件を多面的に比較することが重要です。
売主物件は仲介手数料がかからない場合でも、リフォーム費用や管理費、修繕積立金など継続的な負担を踏まえて総額で判断する必要があります。
また、同程度の広さや築年数の物件と比較し、設備仕様や管理状況、周辺環境なども含めて検討すると、価格の妥当性をより判断しやすくなります。
このように、初期費用と将来のランニングコストの両方を見据えた比較が欠かせません。

さらに、売主物件かどうかにかかわらず、事前に確認しておきたい費用項目を整理しておくと安心です。
具体的には、登記費用や司法書士報酬、ローン関連費用、火災保険料、管理組合への負担金など、契約時や引き渡し時に必要となるものがあります。
こうした費用の内訳を事前に一覧で確認し、見積書などで金額を把握しておくことで、予想外の出費を避けやすくなります。
費用の全体像を早い段階で把握しておくことが、無理のない資金計画につながります。

確認項目 見るべきポイント 確認の目的
取引態様表示 「売主」表記の有無 手数料発生有無の把握
物件価格比較 条件を揃えた相場観 価格妥当性の確認
諸費用内訳 初期費用と継続費用 総支払額の見通し

まとめ

不動産会社売主物件は、仲介手数料がかからないため、初期費用を大きく抑えられる可能性がある賢い選択肢です。
一方で、物件数や条件に限りがある場合もあるため、「売主」か「媒介(仲介)」かといった取引態様や諸費用の内訳を丁寧に確認することが大切です。
当社では、不動産会社売主物件と仲介物件の違いや総額費用をわかりやすく比較し、お客様一人ひとりに合った購入方法をご提案しています。
「仲介手数料をできるだけ抑えたい」「売主物件を詳しく知りたい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

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